香港のe道とは、特定の条件を満たす旅行者が専用の自動入境ゲートを利用して、入国審査を行うことができる制度のことです。出入国書類の記入も不要になります。通常の審査窓口に比べて待ち時間が短縮され、効率的に入国手続きが行えます。
e道の申請は無料で行うことができますが、いくつかの条件があります。申請可能な条件を詳しく見ていきます。まず、申請者が18歳以上であることが挙げられます。次に、申請日から12ヵ月間を遡り3回を超えて香港を訪問している方。(香港経由によるマカオ・中国の行き来を除く)そして、日本または海外に所属会社があり、商業目的で香港に訪問されている方。香港に取引先会社または関連会社がある方。有効な旅券、そして必要に応じて数次査証を所持している方。香港特別行政区(HKSAR)トラベル・パス、裏面に’HKG’と印字されたAPEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)、香港国際空港フリークエント・ビジター・カード、所定の航空会社が発行したマイレージ会員カードのいずれかの身分証明書を所持している方。そして、香港での不利な記録がない方となっております。
各航空会社の申請可能な条件について詳しく見ていきます。ANAの場合、18歳以上である方。有効な旅券またはビザを所有している方。(日本国籍で、観光・商用目的で香港に90日以内の滞在の場合、ビザは不要)ANAプレミアムメンバーである方。(同行者は利用不可)ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ、スーパーフライヤーズの方(本会員、家族会員)がe道の申請対象となります。申請時にプラスチックのステータスカードが必要となります。スーパーフライヤーズ会員の方ですと、ラウンジカードが必要になります。クレジットカードですと申請ができない場合もあるのでご注意ください。JALの場合、申請者本人が18才以上の方。香港入国に際し、有効な旅券もしくはビザを持っている方。JMBダイヤモンド会員、JGCプレミア会員、JMBサファイア会員、JMBクリスタル会員の方がe道の申請対象となります。JGC会員の方は対象外となっているのでご注意ください。キャセイパシフィック航空の場合、ダイヤモンド会員、ゴールド会員、シルバー会員、グリーン会員の方がe道の申請対象となっているのでマルコポーロクラブの会員の方であればどなたでも申請することができます。マルコポーロクラブは年間US100ドルを支払えばどなたでも入会することができます。e道は一度申請すればずっと利用できるので、e道申請のために入会するのことも一つの手段の1つと言えます。デルタ航空の場合、ダイヤモンドメダリオン会員、プラチナメダリオン会員、ゴールドメダリオン会員の方e道の申請対象となります。申請する際に提示する航空会社の上級会員証は、香港到着時に利用した航空会社と同一でなくても申請可能です。対象ステータスは変更がある場合がありますので、香港政府観光局の最新情報を確認することをおすすめします。
e道の申請場所は香港国際空港の到着ゲートにあります。 入国審査を終えて、手荷物受取所に行く前にあります。入国審査を終えても手荷物受取所には進まず、申請を行う必要がありますので注意が必要です。申請手順は、パスポート、入国の際に渡されるスタンプ代わりの紙片と航空会社の上級会員の方はステータスカードを提示し、申し込み用紙にサインをします。そして、指紋を採取し顔写真を撮影するといった流れになっております。
またe道は登録が完了すると香港国際空港だけでなく、マカオフェリーターミナル、深圳湾、チャイナフェリーターミナルなど様々な場所で利用することが可能になります。e道は、とても便利なシステムになっていますので申請条件がクリアできる方は、申請をし利用することをおすすめします。